「量から質に転化する」
 「アウフヘーベン」

  学生の頃に学んだ弁証法。未だに,その名残が自分にはあり,説明が困難になると,「転化」とか「アウフヘーベン」とか言っていました。
これらの言葉は単純な示し方をするので,聞いている人もそうなんだと思ってくれます。

  でも,これではダメなのです。自分が前に進めないのです。さらに,聞いている人には現状でじっとしていろと教えているようなものなのです。
  こういうことに,私が気づく程度に分かりやすく,論理展開しているのが,『教育哲学』です。

  「先の機関銃設計者の比喩で言えば,火なわ銃研究者が何を言っても,参考にはなりません。」(p137)

  「転化」は「火縄銃研究者」の使う言葉で,最新式の機器の研究者は新たなる機器の創出に役立つ言葉を使うのです。算数ソフト開発から生み出されてきた論理が促進されるような言葉を使って前進することが,教育の役に立つことなのだと強く思いました。

  非常に,勉強になる本です!