【横山験也のちょっと一休み】№.2857

zoom技法研の修養・道徳編に参加しました。
今回も、良い勉強になりました。

道徳のzoom模擬授業があり、題材は「もったいない」。
ケニヤのワンガリ・マータイさんが人生をかけて取り組んだ話です。

授業者は秋田の渡辺先生。
ワンガリ・マータイさんについてよく調べ、さらにケニヤのごみ問題や、クジラの胃袋の問題など、たくさんの資料を読むことができました。
この量と熱意は大切です。それが、土台を築いてくれます。
若い先生のエネルギッシュな調べ活動には、こちらもちょっと熱くなってきます。

私が「もったいない」の教材で強めに注目をしたのは、自伝部分です。
こういう所は、普通の道徳教材文では学べない道徳が含まれています。
それは、「人生という尺での道徳」です。
そこを意識するだけで、教材文から得ることがたくさんありました。

たとえば、マータイさんが小学校に入学したのは8歳と書かれています。
何気なく書かれているのですが、いろいろと思いが巡ります。
まずは、普通の子より遅れて入学しているとわかります。
2年の遅れです。小学生には大きな差となります。
自分より小さい子と一緒に学ぶのですから、何からしらの恥ずかしさも・・・など、負のあれこれが浮かんできます。
しかしながら、人生という長い尺で見たときには、この負が吉となっていたように思えてなりません。
勉強をしっかりすることへのバネになっていたようにも思えます。
学びに向かう心の強さの大切さを改めて感じました。

わずかな記述から、自分自身もへこたれないようにと、ありがたい感覚になりました。

驚かされたのは、モラロジーの月刊誌『ニューモラル』6月号からの紹介です。その中に、鍵山秀三郎さんの掃除のお話がありました。
なんと、こちらも自伝でした。

同じ自伝なのですが、ニューモラルの方が読んでいて強く道徳を感じます。
教科書教材の方は、残念ながら道徳としての表現が平たんに感じました。

そういう差はあっても、自伝は、「人生という尺での道徳」を学べるので、どちらにも同様に、有難い感覚を得ることができました。

こういう感覚を持てるのは、「教材文を道徳という目で読む」という基本の読み方に則って読んでいるからと思います。
私には、「道徳読み」が最高です。
左の本は、2年前に出した本です。「道徳読み」の基本が掲載されています。

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