横山験也のちょっと一休み】№.2277

■SG会課題図書『歴史の読み解き方』■
今月のSG会は16日(土)です。
課題図書は『歴史の読み解き方』です。

明石先生から、「長州と薩摩の章を中心に読んでください」とのお言葉をいただきました。

まだ、本が手元に無いのですが、磯田氏の本は面白いので、今回も期待をしています。

■資治通鑑の弁論■
昨日のブログに書いた、『資治通鑑選』(平凡社)に出ていた弁論について、ちょっと書いておきたいと思います。

以下のように記されています。

弁論とは、
異なっているものを異なっているものとして区別するもので、
それらが、互いに他のわずらいになることがないようにするものですし、
また誤ったものを正しい順序におき直して、
互いに他を乱すということがないようにするのもですし、
自分の心を十分に表し、
考えていることを相手によく通じ、
自分の言おうとしていることをはっきりさせて、
人によくわからせるものなのであって、
相手を迷わせることはしないものなのです。(p41)

じんわりと読んでいくと、「道徳読み」での考えの発表と似ていると伝わってきます。
友だちの考えを聞いて、それを認め受け入れるようにしていく時間が発表の時間なのです。
弁論や議論は、人と争ったり、人を困らせたりするためのものではなく、人も自分もよりよく活きるようにしていくものなのだということです。
活人道徳であり、活人議論です。

もし、私が論語などの古典を読んでいなかったとしたら。
議論する道徳をどうとらえたでしょう。
自分が正しいと感じた道徳をもって、異なる考えを論破するまで言うべきだと思ったでしょうね。
そう思ってしまうのは、道徳や議論の根本が分かっていないからです。
そんなおかしな道を歩まずに済んで、本当に良かったと思っています。

広山先生が、ブログに、論語を読んでいることを記しています。
嬉しいですね。
道徳の根本が次第につかめてくるからです。
今度会ったら、少し、論語などの話もしてみたいと思います。

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