研究所で,デカルトの偉大さについて話しました。
  デカルトは数を長さで表すことことを見いだした数学者です。この発見により,数学がとても把握しやすい学問になり,デカルト以降の数学は飛躍的に発展しました。
  同時に,わかり易さが学生・生徒にも伝わり,400年の間にデカルトの発見を学校1年生,2年生でもしっかり理解できるところまで降りてきました。
  デカルトの発見は,まさに算数・数学教育史も飛躍的に発展させたのです。

  また,デカルトは「関係の関係」の把握には,記憶に残っている間に,最低3回の繰り返しが必要であることも見いだしました。

  「座標」と「関係」,この2つは算数ソフトの「動き」に継承されています。その説明は省きますが,算数・数学が動くようになった今,デカルトの発見同様に,算数数学教育史はさらに歴史的に発展が進む段階に入りました。日本の算数・数学史のこの140年間は,大きな変化はあまりなく,さざ波,波打ち際程度の変化しかしていません。ほぼ横ばいが続いていたのです。それが終わり,上の学年の内容をどんどん理解していく時代へと進むようになります。
  微積を小学校6年生が理解する日がそう遠くない日にやってくると言うことです。

  研究所にいた皆さんは,かなり高いレベルで納得をしていました。
  わずかな人数の納得でしたが,その様子を見て,私は「歴史が動く」と感じるほどの感動をいただきました。