立体の体積の学習で使える,手作り教具を御紹介します。

「重なり君」です。

工作用紙で積み木で1段分を作った平面図をかきます。(立体模型ではなく,単なる平面の図です)
マス目を利用すると,簡単にかけます。
それを4枚,5枚ほど作り,それぞれ切り抜きます。

そうして,下から順に重ねていくと・・・・・
なんと,直方体ができあがります

これを授業でも使うと,「オーッ!」が出ます。
特に有り難いのは,下から積まないと組み立てられない構造になっていることです。
下から積むと言うことは,「底面積×高さ」を自然に学ぶことができるということです。ありがたいことです。

自作して,ぜひ,使ってみてください。
重ねていくだけのことですが,重ねている自分も良い気分になってきます。
また,ちょっと工夫して重ねると,面白い形ができます。実際にあれこれやってみて下さい。

この教具,よく見ると奥が少し広く見えますね。
それが気になる先生もいらっしゃると思います。その場合はマス目を利用しないで,図を描くように努力してください。
私は,プロジェクターが台形補正をするように,頭の中で認識補正をさせて授業をしていました。何の問題もありません。

ところで,立体は積むことで生成されます。
「積む」のですから,「積み初め(積む前)」 から「積み終わり(積んだ後)」までが存在しています。
その「前」から「後」までを見せるとどうなるでしょう。
中の仕組みが理解しやすくなります。

では,「前」と「後」の間にあるのは,何でしょう。
それは,一段ずつ「重ねる」という,「動き」です。
「算数を動くようにすること」
それを子ども達に見せること。
これこそが,算数を分かりやすくする最大の工夫となります。

見れば分かる!
動けばもっと分かる!