千葉大学の大田邦郎先生の『読むだけ微積分』です。

① 距離を面積で表すことが積分になること。
② ストロボ写真は理解に役立つこと。
  
  この2点は,とても勉強になりました。
  とくに,①は小学校で教える概念のままでは理解不能です。何かしらの工夫が必要です。いつかは,この場面のソフトも作る日が来るだろうと思っていますので,その時が来たら,あれこれ考えたいと思います。
  
  小学校の算数は微分積分のにおいがしません。
  微積で表す場面が無いというのではなく,微積がそこに横たわっていることがつかみにくいのです。
  微積への新しい問題意識を持つことができたのが,この本です。ありがたい一冊です。

  偶然,この本の著者の大田先生が千葉大の教授で,宇佐美先生からお誘いを受けた合評会での本『問題形式で考えさせる』(東信堂)の著者の先生でした。『問題形式で考えさせる』は近代教育史の本です。ですので,数学とはあまりに遠い世界でしたので,最初は別人と思ってしまいました。