b8539_400話しを聞く子,話が聞ける子に育てたい!
そう思ったら,断然,この『3ステップ「聞く」トレーニング 自立と社会性を育む特別支援教育』をお勧めします!

クラスの中には,話を聞いていない子がいますよね。でも,当人は聞いていると思っています。
このズレ,ここを「どう話すか」と即行でのアイデアは先生方もあれこれたくさんお持ちだと思います。
この『3ステップ「聞く」トレーニング』には,このズレを根本から直そうする取り組みが書かれているのです。話しを聞く子に育てていくトレーニングが記されているのです。
読んでなるほどです。

ステップ通りに学んだ子の成績が見違えるほどあがったり,人間関係がよくなったり,そんな事例も紹介されていて,その成果にも驚きますが,それ以上に,納得度が大きいのは,3ステップの内容です。

ステップ1は「『聞く』態勢を作る」です。
床に寝るトレーニングをします。
本の表紙に寝ている子がいますね。これを練習します。
私流の見方をすると,これは寝た姿勢で立腰をしているのです。なるほどと思ったのは,あごを少し引くようにする指導が示されていることです。
あごを引くと,上体の良い姿勢がつくり出されます。その上,ありがたいのは,心が落ち着くメリットがあることです。何しろ,あごが上がると態度が横柄になります。そういう心にならないように,仰向けの姿勢で正していくのです。こういう大事なポイントを見落とさず直しているので,自然,心が落ち着いてきます。
勉強になります。

ステップ2は「確実な『聞き取り』」です。
紙に落書きをさせるのですが,指示を聞いていないとできません。そういう落書きです。
それから,番号打ち,線つなぎなどと続きますが,これも指示を聞いていないとできません。
感心したのは,このステップ2での指導内容です。
やること自体は誰でも確実に出来ること内容になっています。ですので,そこに頭は使いません。
頭の使い所は指示を聞くその時になっているのです。聞くその時にだけしっかりと意識を集中すればできる,という指導なのです。
こういうスポットの当て方,多いに勉強になりました。実にいい指導です。

ステップ3は「いつでもどんな指示でも」です。
ここが凄いです。単に聞くのではなく,知的聞き取りになっています。
ここを読むだけでも,明日から教室で5分ずつでもレッスンをしたくなってきます。
そう感じたら,是非実行してみてください。
アレンジすれば,自分の学級なりのオリジナル聞く指導が生まれてくると思います。
効果の出方には速い遅いがありますが,クラスの雰囲気が変わってくることが容易に予想できます。
意思の疎通が良くなるので,人間関係がしっくりしてくるのです。

この本,今日,アマゾンに出ました。ぜひ,ご覧ください!