「チーム・奇跡の算数」の続き。
中田先生から,5年生の「図形の面積」の指導案が提案されました。

よく考えられていて,この授業なら子ども達の頭はフル回転すると感じました。特に,導入は興味をかき立てる形になっていて,上手いなと思いました。

中田先生の授業でもソフトが使われました。そのソフトは,教室プレゼンターを使って算数ソフトを開発し続けている種市先生が作られたものです。いつかはお会いしたいと思っている先生のお名前が出て,とても身近に感じられました。

学校の先生をやりながらソフトを開発するのはとても大変です。特に,マウスドラッグで図形を動かすのは,なかなか面倒で手間がかかります。 そこが作り進められないと伺ったので,私の方でも作ってみることにしました。
中田先生とのコラボソフトです。

右をご覧の通り,三角形の頂点をドラッグして,頂点を動かすことができます。
これが,「等積変形」です。面積を変えずに形だけを変えることです。
大切な概念なので,面積の授業では子ども達にしっかり見せたいのですが,思うように見せられないところとなっています。

面積を保存したまま,形を変えるのが「等積変形」
これと同等に大切な見方があります。形を保存したまま,位置を変える「等積移動」です。
等積移動には,「平行移動」「回転移動」があります。
このソフトには,「回転移動」の機能も付けています。
左下に小さな4つのボタンがあります。これが回転移動をスタートさせるボタンです。どんな風に回転するのでしょうか。ソフトがアップされましたら,ダウンロードしてご覧になって下さい。

このソフトを使って,白と水色の部分の面積が等しいことを学びます。
等積変形を何度も見て,回転移動で等しさの確認ができるように作られています。
ここまでつくってあると,見ている内に,等しくなる理由(言い換えれば,「等しくなることの論証」)を言いたくなってきます。教科書の画像を見ているだけではできない,質の高い授業ができます。

おまけの機能が付いています。

長方形の中のどこか好きなところをクリックすると,頂点がクリックしたところに瞬間移動します。好きなところをクリックすると,そこに頂点ができるのです。
これが,数学でよく登場する「任意の1点」をとる行為です。
任意の1点について,子ども達が「どこでも点」と言っていたことを中田先生が話してくれました。こういう重要なところを聞き逃さず大切に扱う所,さすがだと思いました。
数学用語を平易に言う言葉を,「辺」を「へり」,「頂点」を「かど」などのように,固定化することが学習として大切です。これから先,私は「任意の1点」を「どこでも点」として使っていきたいと思います。

★図形のソフトは,近日中に,もっと算数サイトにアップされます。