【横山験也のちょっと一休み】№.3760

石巻で三角形の内角の和の学習時に使える手作り教材「カマキリライダー180°」を紹介しました。
その1週間後、主催してくださった平塚先生が、20年以上も前に自作した「カマキリライダー180°」の写真を見せてくれました。

20年前の手作り教材を今も持っていることに驚きました。
また、平塚先生は栃木で先生をしていて、退職後に、石巻へ単身赴任しました。震災後の復興への思いを込めて、です。
なかなかできることではありません。

ですので、栃木で作ったカマキリライダー180°を、石巻への引っ越しの時に、一緒に連れて行ってくれていたのです。
子ども達の喜ぶ姿を探求する平塚先生は、やっぱりさすがです!

カマキリライダー180°のような教材を使うと、子ども達が大いに喜んでくれます。
昔は、喜んでくれるから、それが良いのだ!
と単純に思っていましたが、今、思うと、それだけではないことが分かります。
算数の時間にカマキリが登場することで、子ども達と先生が何とも言えない一体感を持つことになります。
平塚先生が担任でよかった!というようないい雰囲気になります。
これが、石巻でも話した、進化教育学から見た学級づくりの最も大事なことに関わっています。
学級づくりで一番大事なことは、「クラスが一つの集団にまとまる」ことです。
手作り教材は、そこに大きな力を発揮してくれます。
その瞬間だけまとまるのではなく、こういうことが重なって、かけがえのない仲間意識みたいなものが出来上がってくるのです。

算数の面白い本です。ぜひ!