【横山験也のちょっと一休み】№.3784
算数の話をよく書いているのですが、今日も、その算数の話です。計算の話です。
小学校の先生をしていると、「この計算はこうやるんだよ」と教え続けます。そのために、私の計算の仕方はコテコテの学校の計算のやり方になっています。
例えば、コップがあり、そのコップの三分の二になるようにジュースを入れます。そのジュースの四分の一は、コップでどれくらいか? というようなことを言われたら、紙と鉛筆をもって、分数を書いて答えます。
これを、もし、歩いている最中に言われたら、どうなるでしょう。
頭にコップをイメージして・・・となると、なんだか面倒と感じます。紙コップをイメージしたままでは計算ができないからです。
ではと、分数を思い浮かべてみても、頭の中での分数の計算はややっこしいなぁと感じます。紙と鉛筆を使わないと、実力を発揮しづらいからです。
それほどまでに、紙と鉛筆で計算するスタイルになじんでいます。これが「学校計算」にどっぷりつかった私のようなタイプの姿です。
紙と鉛筆を使う場合は、この問題が分数のかけ算であると判断しなければ、答えにたどり着きません。そのかけ算は、両方の分数を掛け合わせる「2/3×1/4=」であるとの判断も必要です。
その学校計算からちょっと離れて、腕時計の文字盤を見たら計算の仕方が変わってきます。文字盤の三分の二が「8」の所とわかると、その8までの中の四分の一は、「2」だとすぐにわかります。答えは六分の一とわかります。
文字盤を使うやり方の場合は、かけ算を意識しません。文字盤全体を1とみなして、その2/3が「8」の所。その1/4だから、8までの所を4等分すればいいのです。
やっていることは、文字盤で分割することです。これが文字盤上での計算となります。
ですので、このやり方を式で表すとなると、どういう式にしたものか、考え込みそうです。+や×などを使わないで、絵にかいて仕切り線を引いて、考えていくことになります。
文字盤の分割という具体的な世界から離れないで解決をしているからです。
しかしながら、この文字盤計算は「7分の3」など出題されると、とたんに困ります。全体を7等分できないからです。また、大きな数の分数になっても困ります。超難問となってきます。具体的場面と結びついた思考は、その具体の世界の制約を大きく受けることになります。
式は、具体的場面から完全にかけ離れたところで行われます。
そのために、それが何算で行われるべきかという判断をしなければなりませんが、こういう抽象的な思考力を時間をかけて高めてくれているのが、学校計算なのです。
おかげで、どんな具体的な場面でも、その場面とは関係なく解決できるという、優れた思考を持ち得ているのです。
学校はありがたいところです。
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