東京で用事があり,その道中,『木簡から古代が見える』の続きを読みました。
自分の知りたい内容は書いていないと分かったのですが,妙に,面白く最後まで読みました。

そうしたら,グイッと来る良い感じのことが乗っていました。
本は,やっぱりいいですね。

論語が記されている木簡。日本のみならず,朝鮮半島や中国でも発見されているそうです。
木簡に書いてあるので,それをなんと,「虫食いパズル」のやり方でテストをしていたと載っていたのです。
論語とか経書のある一行だけを見えるようにして,さらに,その一行の中の3つの漢字に紙を貼り付けます。
その紙を貼った所には,どんな文字が書いてあるのか当てさせるテストがあったそうなのです。

こういうテスト,今も,穴あき問題とか,虫食い問題と言われ継承されています。
また,算数の指導でも,虫食いはかなり重要な指導法です。
算数の特質を考えて,虫食いを使うと,広がりのある質の高い授業が出来ます。
私にとって,かなり関心の高い虫食いのルーツが,どうも中国の科挙で使った木簡となるようなのです。
科挙につながったこの一点で,実に有意義な本になりました。
科挙の該当部分の載った文献を読みたいのですが,ちょっとこの本からでは追跡できません。

もう一冊,『飛鳥の木簡』という本も買ってあるので,そちらも読んでみようと思います。