【横山験也のちょっと一休み】№.3770
2週間ぐらい前でしょうか。「8時10分前」に関する記事を読みました。
こちらです。
「8時10分前」が、驚くなかれ、「7時50分」ではないのです。
若い人たちの間では、「8時7分か8分ぐらい」となっています。
私たちの世代は、8時10分前というと、「8時」「10分前」となるのですが、若い人たちは切れ目が違い、「8時10分」「前」。つまり8時7分か8分となるそうです。
その理由は目にしている時計の違いのようです。アナログかデジタルか。デジタルでははっきりと〇時〇分が表示されるので、それが一塊になるようです。
この話題。
ジョナサンの会でも、一人の先生が話し始めてくれ、結構盛り上がりました。
こういう時、たいていは、どっちに自分が立つかという感覚になり、年配の集まりのジョナサンでは「8時10分」「前」が間違いであることがあれこれ飛び交いました。
ただ、自分がどっちの立場にいても、言葉は時代とともに微妙に変わっていきます。
アクセントは頭に。そういう時代に育ったので「ドラマ」がフィットする発音となるのですが、2000年を迎える前あたりでしょうか。平坦な「ドラマ」という発音になり、これはいまだに「ちょっとねぇ」と思っています。
こういう時代によって言葉が変わることを体験的に学んでいると、今回の「8時10分前」も、そう感じる人が多くなってきたら、小学校での教え方をまた一工夫できるので、これは楽しい仕事となります。
学校では状況によって変わることがあったら、それに応じて臨機応変に子ども達に伝えていきます。
こういう言葉の変化にも臨機応変に対応する先生が、良い先生なのだろうなと思います。
ところで、学校では、行事などがあるとき、「5分前行動」などとよく言われます。こういう臨時の言い回しは、若者たちが毎日目にするデジタル時計には勝てないということも、今回のことで分かってきました。
やっぱり、平素から使う感覚が一番フィットするのですね。
こういうことを考えていると、長方形は、「長方」「形」なのか、「長」「方形」なのか、この問題にも類似した歴史を感じます。
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下の3冊は、私が書いた算数のアイディア教材集です。どれも面白いです!
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