【横山験也のちょっと一休み】№.3551

平均の学習というと、その漢字から「平らに均(なら)す」となり、凸凹を調整して、均一に並べましょう、というニュアンスが感じ取れます。
それを具体的にすると、たとえば、同じコップ4個に、それぞれ水を入れると、多い少ないが生じ、それを均一にしてみましょう・・・などとなるわけです。授業を考慮すると、最初は水のような連続量より、積み木などの分離量の方が把握しやすいので・・・と取り組み仕方を考えるわけです。
それを計算で求めるには・・・となり、いよいよ算数らしい学習が進みます。

 

同じ平均なのですが、その式を見て考えるとちょっと見え方が変わってきます。
平均の式は、「(5+4+7+4)÷4」といった個々の要素の合計を、母数で割る形になっています。

ある時、「算数なんだから、平均の数式をしっかり見て、これまでの式とどう違うのか」と、じっと考えたことがありました。
すぐには、ピンとこなかったのですが、少し時間が経ったら、下の2つの式の相違に自分が集中していました。

1、5+4+7+4=20
2、(5+4+7+4)÷4=5

この違いは何か。単に「÷4」の有無ということではなく、具体的な現象を考えたときにどういう違いになるのかということを考えたのです。
そうして、「ハハ~ン」となりました。
1は、野球などの得点に似ています。しかし、2はそういう単純な世界ではありません。
野球の場合、敵も味方も9人ずつでゲームをします。だから、得点の合計で勝ち負けを決めても問題が生じません。
しかし、敵と味方の人数が違っていたら、単純に合計した結果で勝敗を決めると不公平感が出てきます。
この不公平感が大事だととらえ、授業をしたのが「平均じゃんけん大会」です。
好きな人同士でグループを作ってもらい、ジャンケン大会をします。
2人のグループもあれば、7人のグループもあります。
母体の人数の違いが、勝ち負けを大きく左右するルールにして大会を開き、1の合計による結果発表をすると、負けたチームから大ブーイングが出ます。
そのわけを聞くことで、たし算だけの考え方では対応できない場合があるとわかります。同時に、平均という新しい考え方を獲得していきます。

その「平均じゃんけん大会」については、左の黄色い本、『「夢中で算数」をつくる教材アイディア集2』に載っています。楽しい算数を、と思われる先生、ぜひお読みいただければと思います。

「夢中で算数」は3冊出ています。どの巻もかなり面白いです!