【横山験也のちょっと一休み】№.3597

2年生で学ぶ「かけ算」。
一通り学び終わると、「かけ算のきまり」の学習へと進みます。
その場面で大活躍するのが、九九表です。
この表を見て、気づいたことを子ども達に発表させると、それはどれもこれも数理的な視点からの発言となります。
これだけ数が出てくると、自然と頭が数モードになり、数についての発見をしようと働くからです。

こんな時に、創造性豊かに「数が窮屈で可哀そう」などと言い出す子がいたら、かなり注意が必要です。「算数」と言う時間で、しかも「九九表」。「窮屈は勘弁してほしい」と教師としては思うのですが、心に余裕があると、「そうなんだ。窮屈なんだ。でも、数はとっても喜んでいるんだよ。どうしてだと思う。みんなが決まりに気づいてくれるからだよ!」と、何とは無く、道を算数へ向けることもできます。
そうそう、その昔、理科の水の変化で、「氷が解けると何になる」と問われて「春になる」と答えた子がいたことを雑誌で読んだことあります。算数や理科と言う論理の時間でも、心豊かに頭を巡らせる子はいます。

九九表を見て、気づくことを発表させると、なかなか凄いところに気づく子もいます。その代表的な発見に、「赤のマスの上下の数の合計と、左右の数の合計が同じになる」があります。これは平均につながる見方にもなるので、ちょっと掘り下げてみたくもなりますが、それをしてしまうと、かけ算から離れてしまいます。
ここの学習の大事なポイントは交換法則に慣れることです。「3×5=5×3」と言う決まりです。そのほかにも学ぶべきところはありますが、まずはこれをがっちり抑えるようにしている先生は、大筋、ナイスな授業になります。

ところで、この九九表ですが、「html+css+ジャバスクリプト」で作りました。算数アプリで使うためです。数のフォントのサイズも、色も、縦横の整列も、ドロップシャドーも、ちょこっと書き込むとサクッとできます。
プログラムのありがたいところは、こうした九九表を作ると、この九九表での表現がかなり思うとおりになることです。自然と作ることが一層楽しくなってきます。