【横山験也のちょっと一休み】№.3604

深澤道場のレポートに算数もあり、ちょっと頭が楽しんでいました。
その勢いに乗って、今回も算数の話をしていきます。

2年生で長さの勉強をします。最初に、子ども達の持っている物差しの範囲程度のcmやmmを学び、その先にmを学びます。
まずは、手近なところのサイズから出発します。mから先に学んでも大差ないように思えますが、cmやmmは机の上で長さを扱えるので、感覚的に長さに親しめます。
こう言う所にも、明治期の先生方が経験などを元にして、また心理学などからも勘案して、順番を考えたのでしょう。算数の中にある歴史をちょっと想像してみると、算数愛が少し深まります。

教科書には竹の物差しが出てきます。竹尺です。
これは本当によく考えられた「工夫の詰め合わせ」となっています。どんな工夫があるかについては、今回は触れませんが、調べていくと「へー」の連続となります。

この長さの授業でも、ちょっとした面白い工夫ができます。
それは、子どもの物差しを拡大コピーして、「巨大なものさし」にすることです。

教員時代に私が使っていた物差し

コピー機で何度か拡大して、それを切ってつないで、厚紙に貼り付けて切り抜きます。その裏側にシート状のマグネットを付けて、黒板に着くようにします。

これを授業で使うと、物差しを貸してくれた子のモチベーションが急速に高まります。
「はなちゃんの物差しで長さを測ってみます!」とか、「はなちゃんの定規で8cmの直線を書きます。手作りなのでちょっと曲がりましたが、気持ちは直線です!!」などと、毎度名前を言うようにすると、はなちゃんの喜びは一段と高まります。もちろん、他の子も面白がって授業を楽しんでくれます。

算数は論理論理で淡々とした内容になっていますが、淡々としているがゆえに愉快な創意工夫がいくらでもできる教科と思えています。算数は楽しいですね。

今回の物差しの拡大コピーは、下の本の2集に載っていますよ!「巨大ものし」の所です。