【横山験也のちょっと一休み】№.3506

吉田松陰の全集をつらつらと読み進めています。
前回のブログに書いた、松陰の歌「かくすれば・・・」が、第2巻の初めの方に載っていました。

かくすればかくなるものとしりながら、やむにやまれぬやまとだましひ

このように、すべて平仮名でした。
これでは、パッと見て分かりにくいです。
人に伝えるときには、「かくすれば かくなることと 知りながら、やむにやまれぬ 大和魂」がいいなぁと思います。
この歌が載っているのは、「幽囚録」です。黒船に乗り込もうとして失敗し、下田で自首し囚人となった時に記した記録です。
この歌は、その中の安政5年4月24日に兄・杉梅太郎に宛てた手紙に書かれています。
注釈によると、「この一篇は家兄宛真筆を原本とした」とあるので、なかなかすごいことと感じいっています。
別の注釈には、「同年十二月八日兄杉梅太郎あて書簡には「下田より囚人となり江戸へ送られしと時、泉岳寺の前を過ぎ義士に手向け侍る」とある。」と記されています。

こういった経緯がわかると、さらに、松陰の歌が心に響きますね。

松陰の全集には、孫子・論語・易経などの言葉がよく出てきます。どれも暗記していたのだろうなと思えています。
私も日めくりの『教室論語』を毎日めくって、ほんの少しですが、味わっています。