河村茂雄 著
25.7.6 発売
WEBQUは、児童生徒の発達段階に応じて、一人ひとりの理解と対応方法、学級集団の状態と今後の学級集団づくりの方針を得ることを目的とした標準化された心理テストです。
①「いごこちのよいクラスにするためのアンケート」(学級生活満足度尺度)
②「やる気のあるクラスを作るためのアンケート」(学級生活意欲尺度)
③「普段の行動を振り返るアンケート」(ソーシャルスキル尺度)
④「悩みアンケート」(中学校・高校のみ)
⑤「部活動アンケート」(中学校・高校のみ)
から構成される「調査法」として、教師の観察や面接だけでない、より深く児童生徒の状態を理解し、指導や学級経営の指針に役立てることを可能にするものです。
本書では、学校現場で起こる様々な問題――小学生の「不適応」や「不登校」「いじめ」「学習支援」、「学級集団づくり」や「授業の展開」、そして「教員組織」に関する具体的な問題に対して、WEBQUをどう活用して対処していくのか、そのプロセスを解説します。
【もくじ】
はじめに WEBQUが期待される背景
WEBQUの概要
● WEBQU の目的と特徴· 活用方法
● WEBQU の定期的更新について
●まなびポケットとの関連
第1章 生徒指導面の対応
1 不適応の問題
❶ 不適応の可能性の高い児童を見つけよう
❷ 学級集団の問題を見つけよう
❸ 学級のソーシャルスキルタイプを見て対応を考えよう(高学年事例)
❹ すぐに対応が必要な児童の発見と対応を考えよう
❺ 児童のニーズや学級の実態を教師間で共有しよう
❻ ソーシャルスキルを見て暴力等の問題行動への対応を考えよう
2 不登校の問題
❶ 不登校の可能性の高い児童の発見と対応
❷ 不登校の可能性の高い児童の傾向①(友人関係)
❸ 不登校の可能性の高い児童の傾向②(引っ込み思案の児童)
❹ 人間関係を見て対応を考えよう
❺ 休み始めた児童への対応を考えよう
3 いじめの問題
❶ いじめ被害の可能性の高い児童の発見と対応
❷ 友人関係にトラブルを抱える児童を見つけよう
❸ 被害を言えない児童の発見と対応を考えよう
❹ ネットいじめの可能性の高い児童を見つけよう
4 学級集団の問題
❶ 前回との比較やソーシャルスキルを見て対応を考えよう
❷ 前回との比較から対応を考えよう
❸ 不安定型の学級(低学年)への対応を考えよう
❹ トラブルが多いのに満足している児童に必要な対応を考えよう
❺ インクルーシブ型の学級を目指そう
❻ ヘルプサインをキャッチして対応を考えよう
❼ 児童のニーズや学級の実態を教師間で共有して対応しよう
第2章 学習指導面の対応
1 学習支援の問題
❶ 学力が気になる児童の傾向①(やる気/ 学習意欲)
❷ 学力が気になる児童の傾向②(クロス分析からの発見と対応)
❸ 学力は高いが学習意欲が低い児童への対応を考えよう
❹ 学力が気になる児童の傾向③(ソーシャルスキル)
❺ やる気が著しく低下している児童への対応を考えよう
2 学級集団の状態と授業展開の問題
❶「 かたさ型」学級,「ゆるみ型」学級の特徴を捉えよう
❷「 不安定型」の学級(低学年)の学習活動を工夫しよう
❸ 発表に不安のある児童が多い学級集団への対応を考えよう
❹ 教育的環境にない学級集団の理解と対応
第3章 教員組織面への対応
〈豆知識〉 ロール設定
❶ 管理職画面を組織対応に活用しよう
❷ 事例検討会を効率的にやろう
❸ 結果をもとに具体的な行動に移すポイント
❹ 学年連携・チームで活用するポイント
❺ 2 回のデータの変化を組織対応に活かそう
❻ 返却帳票を活用しよう
〈豆知識〉 学力クロス機能の活用方法について
COLUMN
現場での取組み
❶ WEBQU 導入の秘訣は教師の不安感· 負担感を減少させること
❷ WEBQU を使ったいじめ・不登校予防のPDCA サイクルの活用
❸ WEBQU を活用した安心のある授業づくり
❹ 若手教師としての教育活動を支えるWEBQU の学年組織での活用
❺ データを活用した「伴走型」のコンサルテーション
❻ 教科担任制や個人面談でのWEBQU の活用法
❼ WEBQU を基盤とした組織的支援
❽ 教育相談コーディネーターとしてのWEBQU の活用 視点
❶ ソーシャルスキルと非認知能力
❷ 不登校の背景――「無気力・不安」をかかえる児童たち
❸ インクルーシブとは?
活用のポイント
❶ WEBQU 結果を受け止めるのに苦慮している先生のサポートについて
❷従来のQU と異なる型に判定される理由
❸ 自校結果一覧(管理職画面)の「学力クロス結果」で学年全体の状況を把握
WEBQU 講師一覧
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