『お母さまのさんすう』が面白いので,もう一つ,御紹介しましょう。

前回書いた所と同じページに載っている引き算です。

「5から7が引けないので,10借りてきて・・・」とは考えないないのです。
「5から7は引けない」と考えるのは,小学校独特の計算文化です。「負の数が使えない」というハンディがあるので,そのハンディを背負いつつ,それでもきちんと計算するぞ,というのが「5から7は引けない」という考え方です。

図の計算は,5から7を引いてしまいます。
中学校で負の数を習った後の計算方法です。
面白いのは,「5-7」の答えを「マイナス2」として,そのまま書いてしまうことです。
それから,10をおろしてきて,答えは「10,マイナス2」なのです。

こんな面白いことを考えたのは,アメリカの子と書かれています。
マイナスを知っていると,こんな面白い答え方もできるのです。
知識は重要だと考えさせられる答えです。

でも,面白いからといって,1年生で引き算をならっている最中の子に教えるのは,私はお勧めできません。いらぬ混乱を起こす可能性が高いからです。

でも,引き算が「絶対安定」している学年の子に見せると,きっと算数的面白さを感じると思います。