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伊藤仁斎先生の『童子問』を読み返してみたくなり,ほんの少し読み進めました。
感じることは,儒学はいいですねということです。

「道徳盛んなるときは,則ち議論ひくく,
道徳衰えるときは,則ち議論高し。」

そういうことなのだと,つくづく思います。
読み進めると,すぐ後に,次のように進みます。

「人皆議論の高きを悦ぶことを知って,
その実道徳下がり衰えることを知らず」

城ヶ崎先生と会って話をすることが多いのですが,仁斎先生の書いているような感じがその話の傾向となっています。

城ヶ崎先生は,子ども達の中に何か問題が起こったとき,子どもの話の流れに乗ることを,まず心がけています。
対立が起こらないので,議論のような感じになりません。先生と子どもの間の道徳が高まってきます。今風に言えば,信頼感でしょうか。
そういう状態を作ってから,いわゆる導きが始まります。

これは,学びの基本構造と同じ形です。