【横山験也のちょっと一休み】№.2358

■円グラフで教えたい1つのこと■
5年生で割合のグラフとして、帯グラフと円グラフを学びます。
帯グラフは何の問題もないのですが、円グラフには不可解さを持っていました。
それは、「習っても自分で円グラフがかけない」ことです。
円周上に100こあるあのメモリのつけ方を学ぶようになっていないからです。

1メモリ=3.6度

これをボソッとでも教えておけば、子どもたちは円グラフを書けるようになり、円グラフを利用した資料作りなどができるようになります。

昔の話ですが、円グラフが描けないことが想定されたので、ノートに描いた円に100このメモリを付けるには、どうしたらいいかと尋ねたことがありました。

これは、面白かったです。
ある女の子は中点を打ち続けることをひらめきました。
まず、天地に点を打ち、次に左右に点を打ちます。
その後はそれぞれの点の中間に点を打っていきます。
そうして、100個になったらやめるわけです。

ナイスな発想です。
でも、やってみればわかりますが、2→4→8→16・・・となりできません。

すると男の子が、極めて面白い考えを発表してくれました。
縦に直径をとり、それを50等分するメモリを付けます。
そのメモリ一つ一つに横線を引き、円周のメモリとしていきます。

私には想像もできなかったミラクルの発想で、発想自体を大いに褒めたのですが、これもやってみるとダメだとわかります。
天地付近の間隔が非常に長くなります。

面白かったのは、中心角にだれも意識がいかなかったことです。
教科書に出てないことを考えさせると発想は面白くなるが、核心を突いた考えは出にくいのだと思った次第です。

ルワンダの教科書でも円グラフを学びます。
そこにはデータを基に%を出し、その後、%に3.6をかけて中心角を出すことを求めています。
そこまでやって、初めて円グラフとなります。
教科書の円グラフを見ると、数値を%で表している場合もあれば、角度の度数で表している場合もあります。
面白いものだと思いました。

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