友達の堀 裕嗣先生の本『一斉指導の10の原理100の原則』です。

一斉指導のあり方について,正面から取り組む本は,とても嬉しいです。
前書きに「子どもたち学校にいる時間の8割程度は授業」 ,「授業の中心は〈一斉指導〉です」とあります。
全く,その通りです。
「一斉指導をしっかりできる」これこそ,教師の基本中の基本の指導力です。

堀先生は中学校の国語の先生です。
私は小学校でしたので,全教科を教えていました。その経験からわかることは,一斉指導で先生がエネルギーを大きく出すのは国語と算数です。作業が少なく,頭で勝負する勉強だからです。
そういう感触を持っているので,国語系の先生か算数系の先生が書いた一斉指導の本は,良い本になりやすいと思っています。

堀先生は国語の先生ですから,授業イメージとして国語を念頭にして読むと,この本からしっかりとした指導法がたくさん吸収できます。

10の原理の第1番目は「ゴールイメージの原理」です。
3学期末にどういう状態で授業をしているか,それを明確にする。これができれば,流れを考える事ができます。どこで何を授けて・・・と。

2番目は「フレームワークの原理」です。「授業目標の自覚化」という意味です。第1と関連しての第2です。なるほどと思います。

この先は,本を読んでください。
自分の専門教科が算数や理科,社会など,国語以外の先生には学びがとても大きいと思います。
国語が専門という先生には,ドンピシャです。御自身が日頃から感じている一斉指導の肝と比べつつ読むと,得るところが多いです。

一斉指導の本は,力のある先生にどんどん書いて欲しいところです。
良い本です。お勧めします。