【横山験也のちょっと一休み】№.2368

■フランスでは、かけ算がつらい■
『数覚とは何か?』は私にとって実に有意義な内容が満載でした。

驚きの記述があるので、それを御紹介しましょう。
著者がフランス人なので、以下の引用はフランス人のこととなります。

「3×7」などのようなかけ算をこなすのに、ほとんどの若いおとなは一秒以上かかる。誤答率は10から15パーセントだ。

日本では考えられません。
「3×7」なら、普通に大人も子供も「21」と即答できます。
ところが、フランスでは1秒以上かかり、しかも、誤答をすることがあるのです。

そうして、次のように続いています。

「8×7」や「7×9」などのもっとも難しい問題では、4回に1回は間違うし、集中して答えを出すのに2秒以上かかる。

ここまでくると、日本人である私の感覚では「ありえない!」となります。

インターネットの記事に、子どもの頃フランスで育った日本人の青年の話が載っていました。
掛け算九九は日本に来て、人より遅いということが分かったそうで、2,3秒かかって答えを導き出すそうです。
それでも、その暗算で正しい答えが出てくるので、特に大きな問題はないそうです。

『数覚とは何か?』によると、数字の読み方に大きな原因があるそうです。
そういわれてみれば、日本語の数の読み方は非常に規則的です。
その上、九九の呼び声があるので、九九は一瞬で答えがでてきます。

自然、日本人はすごいんだと感じてきます。

ところが、今はスマホなどの機器がどんどん進化しています。
スマホに向かって「6かける7は?」と言うと、42と表示してくれる時代に、すでになっています。
もちろん、「254÷7」などは小数点以下第10位まであっと言う間に答えを表示してくれます。

なんとも、面白い時代になったものだと思います。

関連記事: