城ヶ崎滋雄先生と長くお付き合いをしています。
15年ぐらい前からでしょうか,城ヶ崎先生の指導は次第に変わっていきました。
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「剛」から「柔」。柔の中に剛を秘める。柔軟にして剛あり。
「動」から「静」。静の中に動を秘める。静寂にして動あり。
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新学期,子ども達と出会います。
何をどうするか,それを決めてかかりません。
まずは,昨年までどうしていたかを尋ね,それを聞きます。
聞いては褒め,やってもらいます。
やってもらっては,また褒め,その良さを自覚させます。
自覚が心を鍛え,鍛えられた心に課題を与えます。

具体的にどうしているのでしょう。
城ヶ崎先生のブログをご覧下さい。そのうち,ヒントとなる内容が掲載されます。

これまでの流れに逆らいません。
逆に,これまでの流れに乗るようにして,新しい学級づくりが進みます。

これは城ヶ崎先生の学級づくりの一つの特徴です。

流れに乗りつつ,城ヶ崎先生が進めていくことがあります。
それは「日常性からの離脱」です。
城ヶ崎学級らしい,いくつかの行為が課せられていきます。

「戒律」のような戒めもあります。
「劇場」のような楽しみもあります。

それら一つ一つが日常的なあり方から,子ども達を遠ざけます。
ある時は古武道の道場でもあり,ある時は病院の診察室でもあり,また,ある時は演劇の最中のような感触です。
そうして,気がつくと独特の空気をもった生き生きとしたクラスへと成長していきます。

城ヶ崎先生は学級が崩れることは考えられないと言います。
はっきり言って,「崩れようがない」のです。

城ヶ崎先生に限らず,学級づくりの上手な先生は他にもたくさんいます。
さすがだと思う先生の話には,必ず「上質の掟(形)」が存在しています。
その掟(形)の特徴は,行為を伴う掟(形)だということです。

この「上質の掟(形)」の存在が,その学級を普通の学級からの脱却を誘います。
そこに,「日常性からの離脱」があるからです。
日常的な感覚から離れるからクラスは崩れなくなり,しっかりと伸びていくのです。

今週の土曜日は,「チーム算数」です。
城ヶ崎先生の話を楽しく聴くことができます。嬉しい一時です。