【横山験也のちょっと一休み】№.2835

計算のきまりで、5×(4+2)=というような問題が出てきます。
カッコの中を先に計算しますよ、と学びます。

「カッコが先」ということを、どう説明するかと思ったとき、誰もが「カッコいいから、先!」というような音によるシャレを話していると思います。
私も、そんなようなことを言っていました。


ある時、当時、筑波大学附属小学校で教鞭と取られていた、坪田耕三先生のお話を伺うことがありました。
もちろん、内容は算数の話です。

いろいろと伺ったのですが、印象深かったのは「カッコの話」でした。

カッコは漢字で書くと「括弧」となります。
「弧」は、中学の数学でも習いますが、円周の一部です。
驚かされたのは、「括」の方です。

これを訓読みで「くくる」と読むことを教わりました。
「弧で括る」それがカッコなのです。

この話を聞いてしまうと、5×(4+2)=の見え方が変わってきます。
(4+2)が括られていて、一つのまとまりとして見えて来ます。

さらに図にして、こうして括られてしまうと、もう、カッコを乗り越えて、5×4を先に行うのは難しいです。
括りの外と内を計算させない雰囲気が出てくるからです。

大漢和辞典には、「括」の訓読みのコーナーに、「くくる」の読みの意味が示されています。
1、たばねる
2、むすぶ
3、まとめる

「括弧で束ねて、結んで、1つにまとめている」というようなお話になっているように思えます。

坪田耕三先生と出会うことで、私の算数の学びが変わりました。
少しずつですが、算数の歴史などにも注目をするようになっていきました。

有田和正先生の
『社会科授業の教科書34年』
『社会科授業の教科書56年』
が6月11日発売になります。

有田先生と坪田先生が一緒に御講演をされる場に、参加したことありました。

有田先生のお話の時間になった時です。
坪田先生は控室から出て、広い会場の一番後ろのドアから入りました。
大きなホールでの開催でしたの、ドアを入るとすぐに階段があります。
坪田先生は、そこを2,3段降りたところに腰を下ろし、有田先生のお話をメモを取りながら聴かれていました。

懇親会でお話を伺ったとき、有田先生の話の運び方やタイミングなどを勉強していたとお話くださいました。

私が日本一の算数の先生と思うのが坪田先生です。
学びの姿勢が違います。


関連記事: