【横山験也のちょっと一休み】№.2356

思考力が高まったら嬉しいですね。
関西大学初等部の公開研究会を見たときのことです。
子たちの頭の働きがなかなかすごくて、これはどうなっているのかと思いました。
「大人顔負け」そんな感じでした。
「思考力も学ぶと伸びる!」そう感じた公開でした。
その思考力育成法をデジタル化したのが、『デジタル思考ツール』です。

算数ソフトが海外に広がっていったら、思考力も高めてほしいと願っているので、このデジタル思考ツールもいつかは海外版にして進めたいですね。そんな日が来てほしいです。

■『旧字源』という本に感動■
これはちょっと珍しい本です。
『旧字源』(瀬谷出版)です。
正式なタイトルは、[ ]の括弧が付いていて、下の名称なのです。

[旧字源]: 旧漢字でわかる漢字のなりたち

国語が好きで、また漢字にも興味がある先生は、漢字指導の時に旧字を板書することがあります。
「氣」は若い先生でも良く使っていると思います。
「元気の元は、米のパワーだ!!」
とでも話しておくと、ごはん給食の時には不思議と効力を発揮します。

個人的に「読む」は、「」なので、読むためには「士(さむらい)」の精神で「買う」のだと思っていましたが私のこじつけとわかりました。

『旧字源』で読んでみたら、旧字「讀」の漢字のつくりの方はどうも意味がはっきりしないそうです。
次のように書いてありました。
「この部分についてなにか説明ができるとよいのですが不明です。」

私は、この「不明」という説明に、いたく感じ入りました。
なぜなら、漢和辞典には不明ですとはなかなか書いてないからです。
おかげで思いました。
不明だから讀むのだと。
讀めば、不明なところを言えるようになると私は思うに至りました。これもこじつけです。

個々の漢字についても勉強になりますが、小学校の先生には第1章です。
第1章は「旧漢字とは」です。
そこに明治以降の漢字の歴史が書かれています。
当用漢字や常用漢字。学校教育の漢字のことも書かれています。
ここが大いに勉強になります。
私の漢字指導の常識が、末端情報だけによる指導だったのだと理解できました。
根本が記されていると、その記述に納得をします。
ここだけでも読んでみると良いと思います。

また、この『旧字源』は専門書と普通の本の中間に位置するような本で、私にはほぼピタリとした感じでした。
こういう中間的な漢字の本や古典の本などがあると、素人の私に程よいので嬉しく思います。

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