桜スライダーを動かして,「ひし形」を「たこ形」へ。さらに,へこんだ「へこみ形」などと,変化させます。
それをみて,面積を考えます。

「三角形2つでできている」 と,元の形を分割して考える子が出てきたら,「ヒント」ボタンが生きてきます。
上下に色が付き,その考えがとてもよく分かるようになるからです。

三角形に分割できると分かれば,底辺の場所がずれても,高さが変わらなければ,面積は一定です。

そうして,なるほど!となってきます。

こういう図形を動かす学習で,何が重要か,ご存じでしょうか。
意外なことに,「名称」なんです。

名称なんか,たいしたことがないと思いがちですが,上の画像の形を,空に飛ばす凧になぞらえて「たこ形」と呼ぶから,説明がしやすくなります。
同様に,へこんだ形を「へこみ形」あるいは「ブーメラン形」などと呼ぶことで,解説がスッキリします。

話す方もスッキリ話せますし, 聞く方もイメージがすぐに湧きます。
もちろん,ノートに書くときも,くどくどしなくてすみます。

名称の中には,三角形・台形など,絶対にマスターしなければならない用語もあれば,「たこ形」「へこみ形」といった,一時的な用語もあります。
絶対の方は,「学習用語 」。
一時的なのは,「一時用語」。
このように,メタ用語にも名前も付けることができます。
すると,「学習用語は赤」 「一時用語は青」などと区別でき,力点を明確にできます。

このような考え方は,算数で言うところの,記号化です。
「3と6をあわせると・・・」
と言うところを「3+6」とスッキリさせて表現します。16世紀頃に発明された方法です。
スッキリしているから,その先の学習や,考え方の利用がグッとやりやすくなったのです。

くどくどした説明と感じたら,言葉を簡略化してみてください。
その簡略化で,記号を用いたり,用語を用いたりと,工夫するのも楽しいです。
それが,分かりやすさへの道となるので,満足感もでてきます。

算数的思考は,こういう説明法にも生きているので,算数は大切な学問なのだと思っています。