奥田先生から,また嬉しいメールをいただきました。

「約分」を全員が正解したそうです!!

素晴らしい! としか言いようがありません。
なにしろ,「約分」はよく分かっていない子を出しやすいところです。そんな約分を全員が理解し,正答したのです。
嬉しいじゃないですか!

この時の授業では,「算数ソフトをフル回転」させたそうです。
始めの数問は,なれるために,ノートには書かず,子ども達が答えながら進んでいきました。
ノートを使ったのは,その後です。自分の答えをノートにしっかり書かせていきます。
そうして,最後に5分間,練習問題です。
全員の子が正解したそうです。

私は,今回の奥田先生の授業は,算数ソフトを使った一つの授業典型と思っています。

1) 学習内容に慣れるまで,ソフトで出題し,口頭で答える
2) 慣れてきたら,ソフトの問題の答えをノートに書く
3) 確認のための問題を解く。

こういった典型の授業形態が分かっていると,授業のやり方もそれほど難しくなくなります。
子ども達は夢中になって,ソフトの問題に答えてきますので,先生がしっかり行う事は,「見極め」です。「そろそろ,口頭からノートへ変えてみるか」「プリントで確認しても良さそうだな」といった判断をできるようにする事です。ソフトをよく使ってくださっている奥田先生は,この見極めの技術が非常にハイレベルなのではないかと思っています。
たぶん,「焦らない事」「急がない事」も大きなポイントになっていると思います。

また,この典型の授業が普通の授業と大きく違うところは,先生があまり解説をしない点です。
「ほら,2で約分できるでしょ!」 などと言いたくなるところですが,それを言わずにすむように,ソフトがつくられています。
右の画面のように,「終わり」にするか,「続ける」かをソフトが聞いてきます。
分数になってからが本番!という気分になりますよね。

分数になる度に,このように問われるのですから,子どもだって考えます。
自分なりに「約分のきまり」を見つけ出し,次第に感覚的に「約分できる」「できない」と分かるようになってきます。奥田先生は,きっとこのような段階までしっかりと授業をされたのだと思います。

新しい算数の授業のあり方が,先進的な先生により少しずつ解明されてきています。
有り難い事です。
奥田先生は,今回の約分の授業についての情報を,なんとかCDに焼き込み,「奇跡の算数セミナー」で配布できるようにと考えてくださっています。そうなりますようにと,私は祈っています。
「奇跡の算数セミナー」 はすごい事になりそうです! 楽しみです。