【横山験也のちょっと一休み】№.2338

■「もとにする量」の別名を知っていると■
ルワンダの算数の教科書を見ています。
お国が違うと、考え方や言葉の言い回しが違うので、大いに勉強になっています。

こんな問題が出ていました。

900が1200になりました。
何%増えたでしょう。

同様のことは日本の小学校でも学びます。
基本的には次のことを考えていきます。

「もとにする量」と「くらべられる量」をみつける。

小学校の先生でしたら、900がもとにする方で、1200が比べられる方とすぐにわかります。

ところが、この「もとにする」と「くらべられる」がどっちがどっちなのか、腑に落ちない子も結構います。
そのために、文中の助詞に注目させるなど、私もそれなりに工夫をして授業をしてきました。

ルワンダの教科書を見ていたら、ハッとする表記がありました。
「Old number」です。
上記の問題から少し先に行ったら、別の問題で次の言葉もで出てきました。
「New part」

要するに、分数で表すと次のようになるのです。

new
—-
old

以前にも書きましたが、「四分の三」は「4つに分けた、3つ分」です。
分けたのですから、分母は過去を表しています。
そうして、今、手元にあるのが分子です。
分母は過去。分子は今。こんな風にとらえることができます。

こういう話をしておけば、次の問いには子どもでも解答できます。

古い方はどっちでしょう。---→分母です。
新しい方はどっちでしょう。--→分子です。

さて、元の問題です。

900が1200になりました。

古いのはどっちの数でしょう。
新しいのはどっちの数でしょう。

これを分数にあてはめれば、1200÷900だとわかり、問題解決に近づきます。

こんな風に頭が動くと、新旧でなくとも、先と後にしてもいけそうだなと思えてきます。
子どもが把握しやすい形にできれば、それがナイスな教え方になりますね。

今日もいい気分です。
人生は楽しいですね。

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