ときどき気になるのは,「正三角形」や「二等辺三角形」という名称。

すでに,熟し切っている名称なので,正・三角形と考えたり,二等辺・三角形と考えることはあまりしません。
ですが,小学校で教えるとなると,正と二等辺の違いが大事なポイントになります。

昔は,それぞれ別物としていたのですが,集合を小学校でも・・と進んだあたりから,正三角形は二等辺三角形の仲間という扱いになってきています。
論理的にはそうなんだとわかるのですが,どうしても生活感(国語感)がそれをじゃましてきます。

赤とんぼ・糸とんぼ。
この場合,赤とんぼと糸とんぼは別物です。
糸トンボの仲間に赤とんぼがいたり,赤とんぼの仲間に糸トンボがいるという,包含関係は成立していません。
たいていの名称は,他と区別するために名前を付けているので,それぞれ別物と考えるのが自然です。
国語の説明文でも,上位概念や下位概念の説明に箱に入れた図で上手いこと説明してくれています。

そんな中,子ども達の前に,正三角形と二等辺三角形が登場します。
いきいなり集合として教えると,感覚的難しさが増してきます。
ですので,最初は素知らぬふりをして,それぞれ別物扱いし,正三角形にも二等辺三角形にもしっかり慣れ親しんだ頃,実は・・・とやるのが,親切というものだと思っています。
--
b8394三角形の面白い本を見つけました。
『三角形の七不思議』

三角形と書いてあるので算数レベルかなと思いましたが,しっかりとした数学書でした。
すっかり忘れてしまっている世界が次々登場してきます。

でも,スタートの易しいところは,面白いです。
へー,ホーの連続です。平方ですから,2乗の驚きです。

1枚の折り紙から,最大の正三角形を切り抜く方法をご存じですか。
折って,切って,大きめの正三角形を切り抜く方法は,教科書にも出てきています。
しかし,最大の正三角形となると,これはかなり難しいです。
それが,この本に出ています。
普通の折り紙は1辺が15cm。
細矢先生が計算した結果,頂点から4cmずらすと最大の正三角形を得ることが出来るそうです。
詳しくは,この本に出ています。
これを知っただけでも,この本には感謝です。

面白かったのは,「チェバの定理」です。
チェバという名前の定理があることすら,知りませんでした。
どんな定理かのかというと,三角形の中に任意の1点を取ります。
頂点からその点を通り,辺まで直線を引きます。
すると・・・・。
そういう定理です。

こういう面白い定理を知ると,小学生にもわかるような感じで,ソフトで作ってみたくなります。
ただ,難しいなと思うところが最低でも2カ所も出てきます。
大山が2か所もあると,気が引けてきます。
もう少し,暇になったら,そういうソフトも作ってみたいと思います。
--