【横山験也のちょっと一休み】№.3586

算数のアプリを作りながら、算数の事をあれこれと思っています。

左のような数カードが登場するアプリも作っています。
数カードを縦に積んで、いったい幾つなのかということを学びます。

これを見ていると、「なんだか、中国のそろばんににているなぁ」と思ってしまいます。
中国のそろばんは日本のとは違って、珠が大きく、ずんぐりむっくりしているからです。

このような数カードの図ですが、これは案外と大切です。
「数の内容を理解しやすい」これが第一に大事なことなのですが、それと同程度に、「位取り」に慣れ親しむことができます。

アフリカのルワンダの算数教育に関わり、たし算・ひき算などの筆算で、位をそろえることがうまくできない子をたくさん見てきました。
「どうして、こんなにずれるのか」と思うほどです。

気が付いたことは、ノートの違いです。
日本では升目の方眼ノートを使っています。しかし、ルワンダの子は、おそらく多くのアフリカの子も、横罫のノートを使っています。
横罫だけですから、縦線はありません。「一ますに1数字」という約束ができません。
これを思うと、1年生の時から、「1ますに1つ数を書きますよ」と教えてくれている先生は、自然と位取りの素地を養う教えをしていることがわかります。ありがたい御指導です。
同時に、子ども用のノートを作ってくれているメーカーさんには、感謝の気持ちでいっぱいになります。

升目のノートという貴重な教育環境があり、「1ます1数字」の約束があり、そこにこのような数カードの図が出てきます。
日本の子ども達は、位取りでアフリカの子のような悲惨な状態にはまずなりません。
日本は算数という視点から見ても、素晴らしい国です。

下の3冊は、私の書いた本です。なかなか面白いです。