【横山験也のちょっと一休み】№.2796

9+7= とか、8+4= といった答えが10を超えるたし算があります。
1年生でこういう計算を学ぶのですが、小学校ではサクランボのような図がでてきて、途中で10を作って・・・と考え進めます。

10のつくり方にもいくつか方法があり、また、10をつくらずに考えていくこともできます。

1つの方法で教えていく場合と、2つ3つのやり方を考えていく場合とでは、ちょっとした差が出ます。
それについて、ずいぶん昔の教育雑誌で論じている人もいました。

考え方が豊かになるのは2つ3つのやり方です。
ただ、難点もあり、遅れがちな子の中に、混乱をする子が出てくることです。

これに対し、1つだけあつかうと、伝授という感じになります。
確実ですが、頭の柔軟さとは遠くなります。

こういうようなことを読んで、なるほどと思っていると、世の中にはすごい先生がいます。
現実の子供達の計算は、どっちで教えても、それまでに培ってきたやり方で進んでいくというのです。
その論述を読んだとき、これもまた確かさをもっていると思いました。

実際に教えた子供達のたし算のやり方は、まちまちでした。
教わったようにやる子もいますが、数え足していく子もいます。
もちろん、指を使う子もいますし、珍しい所では、時計の文字盤のメモリを見ながら、足し算をする子もいました。
ソロバンを習っている子は特に考えることもせず、答えを出しています。
先んじで学んでいた子もそうです。
でも、これは、私の教え方の甘さが原因と思います。

私は小学校4年ぐらいまで、暗算での計算をあまり信用していないところがあり、指を使って確実に答えを出していました。
「指は使わない!」なんて言われていたので、左手を机の下に隠し、太ももに指先を当てて、そこでかすかに指を上下させて指算をしていました。

「指を使うと、計算が遅くなる」とも注意を受けていまいたが、だからと言って、テストやドリルの提出で遅れをとるということはありませんでした。
競争少年だったので、指の方も敏捷性が発達したのだと思います。

こういうようなことが頭にありつつも、私の関心所は、子どものやる気にかなり強く向かっていきました。

面白ければ、興味が湧きます。
興味が湧けば、やってみたくなります。
やってみれば、はまります。
はまってくれれば、しめたものです。

たし算の勉強なのに、なんでジュースが出てくるのか。
そんなことをチョイと子供達に聞いて、楽しい一時を作っていました。
ゴトウマキエさんの描いてくれたネコ、可愛いですね。

 


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