『作法教授と言葉遣』という冊子です。
この本を作ったのは,静岡県立島田高等女学校で,今の島田高等学校の前身です。

高等女学校というのは,中1から高2までの女子校です。

当時は,小学校でも中学校でも女学校でも,作法を学校で指導していたので,その一環として,言葉遣いの指導も行われていました。

資料を見ての通り,方言を改める方向で指導を進めていたのが,戦前の教育の特徴です。
戦後,教育は大きく変わり,方言も大切にされるようなりました。

方言と正しい言葉を見比べると,何とはなしに頭に心に湧き上がってくるものがあります。
「あるじゃん」は私もよく使っていましたが,これを正しく言うと「あるではありませんか」となることに,驚かされました。私はこの「じゃん言葉」を子どもの時には多用していたので,きつくも言えば,優しくも使っていました。要するに,方言だったのですね。

昭和13年から70年以上も経過していますが,この中には今も使われている方言が有ると思いますが,それがどの言葉なのか私にはよくわかりません。でも,静岡県の友人はきっとわかります。それが嬉しいです。

この冊子には,アイウエオ順にワまで方言が記されています。最後は「ワリャー」です。これは私にもわかります。「おまえ」です。