b8341掘り出し物があり,神田の古本屋へ行きました。
古本屋といっても,お店を開いてはいません。
普段は事務所なので,電話をしてから行くのがお約束になっています。
その古本屋に,明治7年のそろばんが入荷したので,それを見に行きました。

古本屋に入って,「以前,~~を購入した,横山です。その節は・・・」とご挨拶をしたら,覚えていてくれて,しばし,楽しく歓談しました。
目的のそろばんは,机の上に準備してくれていたので,すぐに拝見できました。

そろばんの入れ物が,箱でなく,紙袋でした。
箱に入ったそろばんは,時々,見かけます。
でも,紙のケースは始めてみました。
箱は残りやすいですが,紙は残りにくいのです。
これで,ポイントアップ!

ケースには,堂々たる筆運びで「関流」と記されています。
落書きもいっぱいありますが,これもポイントアップ!
関流は,江戸時代の和算の最大流派で,西洋の数学を一部超えるほどにまで発展した,日本の誇れる数学団体です。

中からそろばんを出すと,そろばんの材質がイマイチです。
もう少し良い材質を使ってほしいと思いましたが,イマイチの材質と言うことは,実用本位のそろばんだったということになります。そうは思いましたが,ちょっと減点です。
でも,よく考えると,私には木の材質を見る力がありません。何となく,イマイチと思っただけで,実際にはいい材質なのかもしれません。まあ,どちらでもいいですが・・・。

梁は見事です。書かれている文字が欠けることなく全部そろっていました。
ポイントアップです。

さらに,側面をよくよく見ると,そこに,かすれつつも「関氏」と墨で書かれています。
ポイントアップです。
これで,入れ物とそろばんが一致しました。

この手の物が次に私の目に触れるのは,ずいぶん先になるだろうと,そういうポイントもかさみ,購入することにしました。
いつものように,「お値引きしていただけますでしょうか」とお願いし,購入しました。
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b8342帰りの電車で,『中国の数学』を読みつつ,楽しい気分になりました。そろばんについて書いてあるところを,偶然,読み進めたからです。
『中国の数学』は,家のどこかにあるはずなのですが,見つからず,改めて購入しました。
きっと何年かしたら,本棚に2冊並ぶと思います。