【横山験也のちょっと一休み】№.2335

■教育基本法を私なりに解釈すると(2)■
教育基本法の「道徳読み」です。

前回の続きで、「平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた」の解釈を記します。


平和は争いの無い状態です。民主的というのは力(覇)による安定を求めないということです。「で」によって、この両方が兼ね備わった国家及び社会となります。ですので、争わずに、力(覇)に由らずに、安定した状態にある国家や社会となります。
資質というのは、そういう能力を持っている状態です。ですので、その担い手として必要な資質というのは、争わないようにできる、力(覇)に由らないようにできる、そういう力を持った人ということです。これは、心して取り組まないとなりません。油断をすると、争ってしまい、力でねじ伏せたりするようになってしまうということです。

非常に優れた戒めを感じます。人の道を踏み外すなと言っているのです。
古来、道徳では人を大きく2つに分けて記しています。「君子」と「小人」です。人格の完成を目指す方向で歩む人は「君子」です。そうでない道を歩む人が「小人」です。同じ歩むなら、小人の道を歩まぬようにします。
その小人の道とは「争う道」であり、「力(覇)で押さえる道」であると基本法が言っているのです。この道にさえ入らなければ、そこが平和であり、民主的な世界なのです。入ってしまうと、あらゆる悪の道へとつながるということです。
「人の道を踏み外すな!」「低きに流されるな!」
そういう思いがしてきます。

「人格の完成を目指し」が上を目指すことを示しています。限りの無い道です。
これに対して、今回所は下限を設けよということを示しています。
道徳は上に無限であるように、下にも無限に続きます。その下にはきっぱりと限りを設けなさいとしているのが「平和で民主的」が示している内容となります。

次は、「心身ともに健康な国民」です。私は感動しています。

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