【横山験也のちょっと一休み】№.2984

算数の話を一つ。

数え棒で三角形を作りました。
一辺が3本、4本、5本となる、あの有名な形の三角形です。
一つの角が直角になっているので、見るからに良い感じがしてきます。

さて、この三角形を2等分したいのです。それにはどうしたら良いでしょうか。

こういう質問が出ても、三角形の面積は「底辺×高さ÷2」であり、また「底辺と高さが等しければ面積は等しい」と分かっている子どもたちなら、「底辺の中央から頂点に向かって線を引けばよい」と分かります。
もちろん正解です。
「さすがです。正解です!」と褒めるのですが、先生の心の中では「次へ進むぞ」と、少々怪しい思いも湧いてきます。

「おや、こんなところに青い数え棒が!」とおとぼけ気分で、青数え棒に注目させます。

「この青い数え棒2本を使って、面積を2等分してみたください。」

すでに、目が黒直線を浴びています。
学んだ公式や考え方もキッチリ使いました。
このスッキリした状態から、まさかの変化球。数え棒2本で2等分です。思考が一気に混乱してきます。

でも、気づく子が出てくるからクラス集団はすごいところと思います。
やる気に火が付いた子は、誰よりも早く答えを見付けようとするエネルギーがドガーンと炸裂するように出てきます。
こういうエネルギーは個人でひっそりと勉強しているところでは出てきません。
学校の良さはその集団のもたらす力にあるとおもっています。

さて、数え棒2本をどう置けば2等分できるのでしょうか。
この続きは、また今度。

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