【横山験也のちょっと一休み】№.3408

ネットのニュースを読んでいるのですが、自分の知らない言葉、特に熟語などがよく出てきます。読み方を調べるのも簡単なので、「なるほど」といい勉強になっています。

そうして、たまあに、本当にたまあになのですが、「あれっ?」と思う言葉が出てきます。今日は珍しくそう思った言葉と出合いました。
ウクライナに侵攻するロシアの状況を示した言葉です。

「苦戦挽回は不透明」
ロシアが苦戦をしているのですが、優勢な状態に挽回できるかどうかは不透明、という意味とは分かるのですが、この「苦戦挽回」がどうにも落ち着きません。

似たような言葉に、
「汚名返上」
「名誉挽回」
があります。

汚名返上は、悪い状態になっているのを「返上(お返しする)」ことです。
名誉挽回は、良い状態にもどるように「挽回(もとにもどす)」ことです。

こんなところから、「苦戦挽回」を読むと、「苦戦するように、もどす」となり、ロシアはそんなに苦戦したがっているのかと読めてしまい、かなり高度なジョークと思えてしまいます。

しかしながら、言葉は時代とともに変わります。
今は、こういう言葉を使う時代になったのかもしれません。
それが気になったので、「苦戦挽回」をググってみたら、このニュースの記事しか出てきませんでした。
愛用しているジャパンナレッジは熟語しか出てこないので、熟していないこの言葉はでてきません。
まだ、市民権を得るには程遠いと思いますが、もしかしたら、この記事がこういう使い方の走りはじめとなるのかもしれません。そう思うと、あれっと思ったこの記事が記念碑的な記事と見えてきます。

まあ、こういう珍しい言葉と出合って、あれこれ思いを巡らすのは楽しいことです。