【横山験也のちょっと一休み】№.3576

「いつものジョナサン」で山本先生と歓談しました。
今回は珍しく2名でした。
二人での話は3人以上とは違って、少し人生に関わる話が多くなりやすいです。今回もそのようになりました。

いろいろと話したのですが、印象的だったのは、山本先生が他県で開催されてるセミナーに参加したときのエピソードです。

セミナーを開催している団体の代表A先生と、運よく話をする機会恵まれました。このA先生というのは、本もたくさん出されている高名な現役の先生です。
そのA先生から、
「先生は、どこかのサークルに通っていますか。」と問われました。
山本先生は、「木更津技法研で学ばさせていただいています。」と返事をしたのですが、木更津技法研というサークル名はあまり世間に広まっていません。知らない先生が多いのが現状です。

A先生も木更津技法研をご存じなかったようで、「そのサークルの代表は誰。」と少々上から話されました。
山本先生が「野口芳宏先生です」と答えたら、途端にA先生の態度がかわり、「ええっ、あの野口先生ですか・・・」と少し仰ぎ見る感じになられました。

このエピソードは幾重にも良い内容を伴っています。

1つは、A先生が見知らぬ山本先生にサークルに通って勉強をしようという呼びかけをしていることです。偶然、山本先生はサークルに通っていましたが、通っていないかもしれないと思い、「民間サークルで学ぼう!」と声をかけていることです。
サークルはもっと学びたいという人たちが集まる場です。参加しているだけでも、その指向性が体に沁み込んできます。そういう道を知らせようとするA先生、良い先生です。

2つ目は、山本先生が人もうらやむサークル・木更津技法研に通っていることです。これは、地の利がないとできません。山本先生はその地の利を生かして、毎月、勉強会に参加しています。
気になるのは、山本先生はどうして地の利を生かせたのかです。理由は学んでいるからです。学んでいると優れた先生への関心が高くなり、偶然、高名な先生が近くにお住まいと知ると、一度は訪ねたくなります。私も若いころですが、文芸研の西郷竹彦先生が千葉市にお住まいになっていることを知り、ずうずうしくも押しかけ、土曜の午後でしたか、数時間、西郷先生の御自宅で勉強させていただいたことがあります。(もちろん、アポはとっています)
高名な先生は非常にお忙しいです。ですが、伸びようとする若者がわざわざ訪ねてきたら、「よく来たね」と歓待してくれます。偉大な先生に共通している懐の深さです。

3つ目は、自らを戒めるいい話だということです。
それは、人もうらやむ場にいる点に発生します。
これが逆に仇となることがあるからです。「どうだ。うらやましいだろう」とあぐらをかいてしまうと、成長しません。通っていれば多少は成長もしますが、大方が耳学問になります。「虎の威を借りる狐」状態から出ることができなくなります。
「自分は人が羨ましいと感じる場に通っているんだ」と自覚したら、通いながら、通っている場にふさわしい、あるいはそれ以上の努力をすることです。「今は虎の威を借りているが、いつかは自分も虎になるんだ」と日々の努力を積み重ねるための戒めとして心に秘めることができます。そうして、努力が癖として自分の身につくと、未来が少しずつ変わってきます。

とてもいいエピソードを聞くことができ、私には大変満足なひと時となりました。