【横山験也のちょっと一休み】№.3002

フェイスブックで知り合った檜佐章子さんから、「笑う門には福来る」など、笑うことの大切さを教えていただきました。
まことにその通りと思っていたら、今朝届いた村井先生のメルマガに、ユーモラスな話が載っていて、思わず笑ってしまいました。
檜佐さんからの流れもあり、村井先生に珍しく「笑いました」とメールをしました。

人を楽しませ、笑わせるような話を毎日書けたら、それはすごい事だろうなと思います。

笑いについては、「笑い話」という言葉がありますが、「笑い文」というような言葉はありません。
笑いはやっぱりおしゃべりの世界が基本なのだと思います。
実際、家にも笑い話の本があるのですが、活字で読むと、たいして面白くありません。
笑いに結実する絶妙のタイミグがとれないのだと思います。

ですが、判じ絵などユーモラスな世界も日本にはありますので、物は考えようかもしれません。

小学校1年生の担任をしていた時です。
「6」と黒板に書いて、「6は何かに似ている!」と唐突に言います。
子どもたちがきょとんとしている時に、「爆弾に似ています!」と言います。
丸い所が火薬で、上に伸びているヒゲが導火線です。


「さあて、この導火線に火をつけます。すると、どうなりますか?」
6をすっかり爆弾と思い込まされてしまっているので、「爆発する!」と元気に答えてくれます。

「そうですね。爆発しますね。
爆発すると、どうなりますか。」
一瞬、「えっ?」となりますが、「何にもなくなる」「粉々になる」などと答えが返ってきます。

話の都合を優先して、「何もなくなる」を頂戴します。
「さすがです! 何にもなくなりますね。では、導火線に火をつけて見ましょう」と赤チョークで火花を描き、3回ぐらいに分けてヒゲの部分を消していきます。

そうして、最後、ヒゲの導火線が無くなったとき、「ドッガーン!」と言って、丸い部分だけにします。
そうして、言います。
「何にもなくなりました!」

でも、子どもたちは、「爆弾(火薬)がまだある」というので、それを受けて、「これは何ですか。6ですか。3ですか。1ですか。」
と聞いていくと、「0!」と答えてきます。
すると、勘のいい子が「0だから、何にもないんだ!」と気づきます。
すると、どの子もその通りというな顔になります。

小学生は実に気持ちの入れ替えが早く、友達の言葉で気が付いたことでも、気が付いた瞬間、「もともとわかっていた」気分になってしまいます。
その変わり身の早さをちょっとヨイショして、
「0は何もないと気づいていた人」と聞くと、なんと、ほぼ全員が手を挙げます。

最後に押さえで、
「算数では、何もない時、0と書きます。」
と言っておしまいになります。

特別に優れた算数的内容が入っている話ではありませんが、一時のユーモアとして面白かったと思っています。

この話とは関係ありませんが、『「夢中で算数」をつくるアイディア集』は面白い算数の本です。


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