【横山験也のちょっと一休み】№.3818

今日は「てこ」の話をします。
広辞苑で調べたら、なかなか面白ことが載っていたという話です。

先日、友人からいただいたファイルに「梃子」と何度か出てきました。
3回目ぐらいに出てきたとき、さすがに読めないまま読み進めるのは難儀なことと思い、辞書で調べました。

て-こ【梃子・梃】

「梃子」は「てこ」と読むのです。

小学校の先生をしていた頃、理科の学習で支点・力点・作用点をハサミやくぎ抜きなどを通して教えてきました。そういう経験があるので、てこというのは「てこ」と書き、どうも西洋から伝わってきた考え方という印象を持っていました。

しかし、漢字で梃子と出てくると、これは和語と思えてきます。古から日本で使われていた言葉と思えます。
そんなことも思ったのですが、意味を読んで、驚かされました。

①重い物を手でこじ上げるのに用いる棒。

てこは、棒なのです。こじ上げる使い方をしているときの棒をてこと呼んでいたのです。

また、「てこ」で始まる言葉も載っていました。
・梃入れ
・梃子摺る
・梃子でも動かない

この中の「梃子摺る」の意味の中に次のように書かれていました。
安永1772~1781頃から始まった流行語
江戸時代に「てこずる」という言葉がはやったのです。
「てこ」から新しい言葉「てこずる」が生まれ、それが大流行したのです。

その梃子は、小さな力で大きな成果を上げることです。くぎ抜きを使って簡単に釘を抜いたり、ハサミでサクッと紙を切ることは、対応した道具があるから誰がやっても簡単にうまくいきます。
しかしながら、相手が人になるとなかなかそうはいきません。何らかの策を施してもうまくいかない場合もあります。それがてこずるなのです。

「ジョナサンの会」で、この漢字の「梃子」を使ったレポートを提案したのが諸野脇正氏で、偶然にも城ケ崎滋雄先生のレポートは前学年でてこずっていた子への対応でした。さらに、私のレポートにはデューイもてこずっていたことを書いていました。
「梃子」はしばらく重要な用語となりそうです。

「道徳読み」も一つの「梃子」です。
道徳の授業でお悩みの先生、一度読まれてみてはと思います。