次回のSG会の課題図書『死ぬほど読書』に「本はいってみれば、人間力を磨くための栄養です。」(p31)とあります。
こういう所、グッときます。
自分がグッと来るからという訳ではありませんが、「本は栄養」と感じられる人は、きっと本に囲まれているでしょうね。

でも、本に栄養を感じない人もいます。
一日の読書時間が0分という大学生が5割を超えたという調査結果が出ているそうです。
確実に栄養不足になるので、読む人との差はどんどん開いてしまいますね。
そうして、いつまで経っても本は身近にならないでしょうね。

前田康裕先生と東京で会った時、本を3冊もってきたと言っていました。
熊本の先生ですので、東京へ来るとなると宿泊を伴う旅行となります。
それに見合った本を鞄に入れています。
これが、本を書く人の姿と思います。

栄養になったなぁと感じた本を1つ御紹介します。
『説苑(ぜいえん)』です。
天子を戒める話が満載されている本です。

この本に、「先ず恕して、後に教える」と載っています。
「恕」というのは、「思いやり」とか「許す」という意味です。
教えるにあたっては、まずは思いやりを持ちましょう。
それから教えましょう。これが道ですよ。
上に立つ人なら、これを忘れないで下さいという、戒めの言葉です。

「先恕後教」は、中国の伝説上の天子・堯(ぎょう)のとった道です。
偉大で否定のしようのない天子が行っていた道ですので、後からの天子にはこの話は効果的に働きます。
そのまま延長すれば、自分にも効果的に響きます。
こういうちょっとした逸話が、道徳や国語の役に立ち、また、自分の歩みの役にも立ち、栄養となっています。
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