【横山験也のちょっと一休み】№.2907

外は暑いのですが、冷房を効かせられる今の時代は、家の中でなんとか涼みつつ過ごせます。ありがたい時代と思います。

日章旗の論文を読みました。
読んだのは戦前の本です。その中に「日章旗」という論文があったので、戦前の学者が日章旗をどう書き表しているかが、ちょっと気になって読んでみました。

物の見方考え方が今の時代の私には面白く感じられます。その一端をご紹介します。

「白地に赤く日の丸染めて」と「日の丸の旗」の歌詞に出てくる通り、白と赤の2色で表現されているのが日章旗です。
その白は「清浄潔白」「平静温和」を表し、赤は、「赤心報国」、「一片の丹心」という「純忠の誠意」を表しているとのことでした。

そこから、古事記や日本書紀の話に進んでいくのかと思ったのですが、思わぬ展開になっていました。
「平常は白地の平和を以て全体を包むも、一度国権国威の脅かさるるに於ては、挙国猛然立って奮闘激進するものなることを示して居るのである。」
白地が平時を表し、赤が戦時を表しているということなのです。

こういう所を読むと、不易流行の中身が少し見えてくるように感じます。
変わらない不易は、具体的な白地に赤く日の丸染めて・・・という日章旗です。
流行は、日章旗への解釈となってきます。
白地が平時、赤が戦時ととらえることは、今の時代には難しいです。赤が示すお日様は、誰にも等しく光を放ってくれますが、好んで戦をしているとは考えにくいです。赤という色の持つ意味から、燃えているなど考えることはできますが、そこから戦時にまで推し進める解釈はなかなかの難しさを感じます。
同時に、その異質さに奔放さも感じられ、解釈することは面白いことだと、改めて感じています。

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