【横山験也のちょっと一休み】№.3288

小学生の高学年の社会のときだったか、「輸出」「輸入」などの漢字が出てきて、面食らったことがありました。
「ユニュウ」「ユシュツ」という言葉からは、意味が全く伝わってこなかったからです。

意味の分かりにくい漢語は算数にもあり、「垂直」は伝わりが悪かったです。
その反省で「たれる」「まっすぐ」と訓読みを教えて、ついでに、絵をかいて話していました。
男の子を描いて、鼻から鼻水をたらして、これがまっすぐ地面まで伸び、ペチャッと地面に着いた時の、伸びた鼻水と地面の関係が垂直という話です。

同様に、輸出や輸入を見ると、輸は見ての通り「車偏」です。訓読みに「おくる」を持っています。それでもって、じっと漢字を見ていると、イメージが湧いてきます。

「おくって出す」のが「輸出」
「おくってもらって入れる」のが「輸入」

こんな風に話すだけでも、私のように面食らって、どっちがどっちで・・・となる子が救われるかもしれません。

類語の辞典』を購入したので、輸を調べてみました。「おくる」だと意味が少し遠いので「運ぶ」でページを開いたら、
・車にて運ぶ ■輸ベンシュ (■は車偏に免)
・舟にて運ぶ 運漕ウンサウ 廻漕クワイサウ 漕運サウウン 舶載ハクサイ
・陸にて運ぶ 陸運リクウン 陸輸リクユ

車を使うときは車へんの漢字を使い、舟の場合はさんずいの漢字です。
ふさわしい漢字があり、それを使っていた時代があったことに、感動しています。

野口芳宏先生ではありませんが、音読みと一緒に訓読みも教えるようにしていくと、より理解がすすみますね。

こちらは、野口先生の『国語科 授業の教科書』です。
国語のパワーアップを考えている先生にナイスです。

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