【横山験也のちょっと一休み】№.2766

私のお気に入りの道徳話を一つ。
「漢字から学ぶ道徳」です。

「悪」は、音読みで「アク」です。
訓読みでは、「わるい」です。

この2つの読みは小学校でも習うので、
「アク=わるい」という公式的思考が自然に生まれてきます。

ここに、もう一つ、訓読みを知ると、少しばかりですが公式的思考が広がりを持ちます。
もう一つの訓読みは、「にくむ」です。

「アク=わるい」
そういう状態を「にくむ」のが、昔からの日本人の心の作用だったように思えています。

「にくむ」は小学校では教えない読み方です。
ですが、道徳的効果は大きいように感じています。

「漢字の読みには、安定した道徳が含まれている」と思えています。

子供向けには、
「悪い悪を悪む」と板書してみたいです。

このようなことを、野口塾のメーリングリストに送信しました。

すると、松澤先生から、「モラロジーの会で、チャンスがあれば、披露しようと目論んでおります。」と嬉しいお言葉をいただきました。

塚田先生からは、大人向けに「悪◯悪◯悪◯」と板書し、「振り仮名を付け、◯に助詞を入れなさい」と指示してみたいと、これまた愉快なお言葉をいただきました。

こういった「漢字から学ぶ道徳」は、考えれば浮かんでくるという代物ではありません。
自分で調べるのも、なかなか大変です。
先生から教わり、学ぶことで得心のいく世界と思っています。

だから、道徳が好きな先生はこういう話を少し多めに知っているといいですね。
授業の途中でポンと出して、子供達の納得顔を生み出すことができるようになります。


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