【横山験也のちょっと一休み】№.3434

PCのキーボードに不具合が生じ、今日はキーボードの掃除をしました。
「S」を押しても反応が悪く認識されないことがあり、思わず長めに押せば「SSSSSS」となってしまいます。これでは仕事に差し障るので、「S」のキーキャップの下を掃除しようとキャップを取り外してみたら、そこにはすごい埃とゴミ。「ゲッ!」と絶句しましたが、引き出しにある千枚通しでほこりを取り除いてみたら「S」キーの不具合はなくなり、まずは一安心です。
しかしながら、あの汚れ。放置しておく気にはなれず、今日の掃除となりました。

キーキャップを全部外したのですが、この時に役に立ったのは「マイナスのドライバー」です。これをキーキャップの下の隙間に入れて、40度ほど回転させるとキャップが外れます。キャップを取るたびに見えてくる埃とゴミには辟易しましたが、これがもし、軽い埃だったら全部はとらなかったように思います。あまりもひどい汚れなので、一層「掃除をしないとならない」という意識になりました。変ないい方になりますが、「汚れのひどさと掃除へ向かう姿勢は正比例している」と感じられました。
埃は綿棒などで取り除き、満足できるところまできれいになりました。すると今度はキーキャップの汚れが気になります。手油の汚れとも思えたので、お湯にシャンプーを混ぜ、そこにつけておいたら見事に汚れが落ちています。キーキャップをボードに取り付け終わると、見た目は新品の感触となり、まあ、いい仕事をしました。

授業の名人として有名な野口芳宏先生には、若いころからあれこれ教えを頂てきましたが、授業の話とは別に日常の何気ない訓話もお話を伺っていました。心に残っているのは2つ。
1つは、「愚痴を言わない」
2つは、「物を修理して使う」
愚痴を言わない方の話は有名な話があります。「私は愚痴を言いません。ノー愚痴です。野口です。」と講座の枕で話されたことがあり、すっかり魅了されました。
修理の方は野口先生とお付き合いをしていると見えてきます。御自宅へ行くと履きつぶした革靴のかかと押さえを切り落として、サンダルにして使っています。出張で使うコロコロも修理の跡があります。偉大な先生のさりげない日常の姿は不精な私にも響くものがあります。
キーボードの掃除中、ふと野口先生を思い出し、「かくあるべし」と思いました。


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